頭痛に悩まされている人なら、「緊張型頭痛」という言葉を聞かれたことがあるのではないでしょうか。
いわゆる「頭痛持ち」と呼ばれる頭痛には3タイプあります。
*緊張型頭痛
*片頭痛
*群発頭痛
この3タイプです。
それぞれ痛み方が違います。
3タイプの中でも一番悩んでいる人が多いと言われているのが、1番目の「緊張型頭痛」タイプです。
でも、緊張型頭痛の痛み方をよーく見ていくと、その中にはいろいろなタイプが存在していることが分かります。
「自分のは緊張型頭痛だと思うんだけど、ちょっと違うような気もする」と常々思っていた方には、発見があるかもしれません。
今回は、もう一歩踏み込んだ緊張型頭痛と、その手当て法について書いています。
目次
そもそも緊張型頭痛とは、どんな感じの痛みなのか?
まずは緊張型頭痛が大まかにどんな特徴を持つのかをお話ししますね。
*ジワーっとした締め付けられるような痛みがずっと続く。
*痛いながらも、日常生活はこなせる。耐えられないほどではない。
*運動や入浴などで、血流が良くなると改善する。
*片側というよりは、頭の両側で起こる。
といった特徴が挙げられます。
なんとなく、どんな感じの頭痛なのかイメージ出来るでしょうか。

こんな感じです
他のタイプの片頭痛や群発頭痛は、ズキンズキンと脈打つような、あるいは刺すような激痛が走ったりして、ピーク時にはとても耐えられない痛みになるのですが、緊張型頭痛はそのような痛みではありません。
緊張型頭痛も、いくつかのタイプに分かれている
同じ姿勢や、精神的な緊張など。
なんらかのストレスが肩や首の筋肉を刺激して、収縮させ続ける。
それが「痛み」に発展しているのが、緊張型頭痛です。
これが基本なのですが、原因や痛み方はこの1パターンだけではありません。
原因1・首回りの筋肉がストレスで緊張し、収縮し続ける
*ずっとパソコンを見ながらの作業。
*長時間のドライブ。
*神経を使う会話。
・・・など、精神的・肉体的ストレスで首回りの筋肉がずっと緊張している場合がこのタイプです。

長時間の運転
「首回りの筋肉が収縮し続けている」場合の対処法
このような首こり、肩こりから来ている頭痛は、筋肉をほぐすと和らいでいきます。
入浴。ストレッチやヨガ。いま話題の筋膜リリースなどもおススメです。
ただもっと精神的な緊張感が大元の原因だなと分かっている場合には、そこに目を向けて取り組む方が根本的な解決になりますね。
*コメント回りで疲れた・・とか。
*一度事故を起こしているので、高速道路の運転がすごく怖いとか。
*「そういう分かったような言い方をされると、すごくイライラする」とか。
ちょっと自分のこころの中をたどっていく作業になるので、発生原因がすぐには分からない事もあります。
でも、「あ。」と気が付いたらひとつ解決します。何度も同じ場面で迷走しなくなります。
ですから、「このパターン繰り返してるなあ・・」と思われたら、ぜひ一度その気持ちを深掘りしてみることをおすすめします。
原因2・片頭痛タイプと混ざっている
片頭痛というのは簡単にいうと、「血管が膨張して、血管周りの神経を刺激しているから起こる頭痛」です。
片頭痛は、ズキズキ、ドクドクするような脈動に合わせて痛み、運動や入浴など血流がよくなる状態では悪化します。
だからじっと横になったり、首筋を冷やしたりして、血管の膨張を元に戻すと楽に感じます。
いっぽう緊張型頭痛は、筋肉がギューっと収縮することから痛くなっているので、筋肉が緩んで血流がよくなることで、改善していきます。
だから、お風呂に入ったり、ストレッチをしたりすると調子がよくなるのですね。
そう。
緊張型頭痛と片頭痛は、「縮む」と「膨張」という正反対の血流の違いから、対処の方法が逆なのです。
・・・ところが。
片頭痛が混じったような緊張型頭痛というのがあります、困ったことに。
しかも、こういうタイプの頭痛に悩まされている方は、けっこういらっしゃいます。
あなたは違いますか?
ああ、これどっちもあるわ・・と思いませんでしたか?
「片頭痛と混ざっている」場合の対処法
正確に言うと、このタイプは相反する症状が同時にマックスで起こるのではなく、時間経過とともに痛み方が変わっていきます。
だからポイントは、その時の状況に合う対処をすること。
対処法は時間経過とともに変化していきます。
例えば・・
「なんか張ったような感じだな・・。」
そういう時には緊張型頭痛向けの対応で、ストレッチしたりして筋肉を伸ばしてみる。
ズキンズキンと片頭痛の脈打つような痛み方をし始めたら、身体を動かすことはしない。
部屋を暗くして、静かに横になる。
翌日以降、片頭痛のような痛みが去って筋肉にコリや疲れが残っていたら、緊張型頭痛向けの対応で、また首をほぐして血流を良くしておく。
・・・というように。
まとめ
対処法が真逆の頭痛、「緊張型頭痛」と「片頭痛」が相次いで起こったときは、その時の痛み方に応じて臨機応変に対応していく。
緊張型頭痛には、まだ別のタイプもあります。
原因3・精神的ストレスの、いち症状としての頭痛
「精神的ストレスが強い」というのがメインの症状で、その一環として頭痛が感じられる場合もあります。
よく眠れないし、食欲もない。頭も痛い・・。

気持ちが沈む
といった感じです。
この特徴が強い場合は、緊張型頭痛の症状があまりはっきり出ていないです。
このタイプについては、軽いものもそうでないものもありますので、ひと言で解決できるものではありません。
ただ、いろんな角度からの突破口はあると私は考えています。
「精神的ストレスメインの緊張型頭痛」への対処法
ちょっと歩いてみた。
あれだけはおいしく作れることが分かった。
あのドラマの続きを観たくなった。
痩せた。
イヤなことから離れられた。
最近、よく眠れるようになった。
楽しみや、夢中になるものができた。
・・など、なにかひとつ心が軽くなることができるだけで、身体の症状が和らぐことがあります。
そしてそれらが、いくつか連動していくこともよくあります。
なんでも構わないので、楽に取りかかれそうなものをひとつ、探してみるのはいかがでしょうか。
まとめ
緊張型頭痛とひとくちに言っても、肉体的ストレスから来てるもの、精神的ストレスから来てるもの。
そしてその大きさによって、なんパターンにも分かれていきます。
*今はどういう手当てがいいのか?
*これは、気持ちの整理をした方が解決するのではないか?
など、鎮痛剤を飲むよりも適切な手当てが、自分で出来る時もあります。